2019/1/9に日本vsトルクメニスタンのアジアカップサッカー初戦が行われました。この大会で日本は4年ぶりのアジア王者を奪還すべくこれまでトレーニングしてきました。またロシアワールドカップで指揮をとった西野監督から森保監督へ代わり、親善試合以外で初めての大きな大会に臨むことになります。先に結論から申し上げますと日本は勝ちましたが、初戦でどのような立ち回り展開となったのでしょうか?
今回は試合内容の結果はもちろん、その他さまざまな視点から独自に分析したものをお届けします。
これまでのトルクメニスタンとの対戦成績と相手のFIFAランキング
実はサッカーにおいてFIFAが認定する国際Aマッチトルクメニスタンと過去に対戦したことが一度もありません。
つまり、未知の相手と戦うことになります。
最新FIFAランキングでは127位と日本よりは格下の相手となっています。しかし、過去の対戦成績でアジアの中でFIFAランキングが最も高いイランを相手に2勝1敗3分と事実上勝ち越している相手です。したがって、油断すると格下なのに敗戦もあり得るのです。
実際の試合結果を簡単に紹介
実際に試合が始まると、大方の予想通り日本がボールを支配してゲームが展開されている形となりました。ただトルクメニスタンの5-4-1システムフォーメーション、これが前半の日本代表を苦しめることになります。
前半26分堂安のパスミスからトルクメニスタンはカウンター攻撃によって、先制点を献上してしまうという痛恨の失態を犯してしまいました。
この失点で日本は再度攻勢に出て大迫や冨安がシュートを放つもゴールキーパーに阻まれ得点ならず…。なんと前半は0-1で日本が不利な状態のまま折り返してしまいました。森保監督がどのような指示をしたのか詳しいことはわかりませんが、後半になると日本は前半以上に攻勢に出てトルクメニスタンゴールを脅かします。
そして運命の瞬間が訪れます。
後半11分に左サイドのタッチライン際でボールを受けた原口が、ドリブルで中に仕掛けグラウンダーのパスをゴール前に通し、これを受けた大迫が鋭い切り返しから右足のシュートを流し込んでゴール!
日本に待望の得点が生まれました!
この流れが続くかのように後半15分にはまたも大迫がゴールを決めてついに日本が逆転しました。さらに後半26分にはこぼれ球をひろった大迫から南野へパス、さらに左サイドにいた堂安にうまくパスが決まり、堂安が巧みな反転ターンから左足でシュートを放ちゴール右隅へ一直線!
日本はさらに点差を広げることができました。
しかし、後半33分にGK權田がペナルティーエリア内に進入したFWアルティムラト・アンナドゥルディエフを倒してしまいPKを献上してしまいます。それをアフメト・アタエフに決められてしまい、1点差までに詰め寄られます。
それでも日本代表はトルクメニスタンの攻撃から守りきる形で後半を戦い抜け、試合終了のホイッスルが鳴り3-2で辛勝した結果となりました。
試合に勝ったものの、なぜ序盤に失点してしまったのか?
多くの専門家の意見と同じになる場合もありますが、独自の視点でお伝えしたいと思います。
前半のパスミスはトルクメニスタンのフォーメーションが機能してカウンター狙いで決められてしまったところが大きい。
アジアカップとはいえ森保ジャパンとしては大きな大会の初戦ということもあって、思ったような動きができていなかった部分も否めません。そしてアジアカップはほとんどアウェイで戦うようなものです。中東の風土に慣れるには時間もかかります。正直言って失点が1点で済んだことが救いだと私は思います。1点の失点でチーム状態を立て直せなければヨーロッパの強豪チームと親善試合した時にボロ負けしてしまうのは目に見えていますので。結果的に立て直せたことで勝利できたのは良いことです。
今後の試合に向けて必要とされること
トルクメニスタン戦で前半に失点してしまったものの、何が悪いのか選手たちは監督を交えすでに振り返って修正しているはずです。また今回の日本代表のフォーメーションは4-2-3-1(DFから数えて)と大迫が1トップになってしますが、大迫に代わって浅野や北川にも出場機会を与えて経験を積ませて新たな戦力になりえるのか試してもよかったと思います。せめて後半の堂安が日本に3点目をもたらした辺りで変えてもよかったかもしれません。そして守備陣は冨安が入ったことで守備陣の連携が取れていたのか気になったので、MFとDFとの間の連係ミスは防ぎたいところですね。次の相手はオマーンですが、トルクメニスタンのように甘くみると大変なことになりそうな相手ですので、気を引き締めて対戦に臨んでほしいです。
日本とトルクメニスタンはFIFA公式試合では初めて戦う相手なので、日本からすれば未知の相手でした。得意なのか不得意なのかわかりませんし、トルクメニスタンにおける過去の試合映像を見たとしても日本代表が直接戦ったシーンがないのでデータが不足していると言わざるを得ないです。そんな中、前半はミスで相手に1点献上してしまったものの、後半には持ち前の攻撃力で結果的に3点を入れた勝利できたのでよかったと感じます。