2024/1/19にサッカーアジアカップ日本vsイラク戦がカタールのドーハにあるエデュケーション・シティ・スタジアムで行われました。
日本はベトナム戦に勝利し、イラク戦でも勝利できれば決勝トーナメント進出は確定的となります。
ただ、相手はイラクです。
日本にとっては因縁のある相手で、決して手を抜いて戦うべき相手ではありません。
今回はイラク戦について、さまざまな視点から独自に分析したものをお届けする内容とします。
これまでのイラクとの対戦成績と相手のFIFAランキング
日本vsイラクの国際Aマッチ試合における対戦成績は7勝 3分 2敗と日本がリードしています。FIFAランキング(2023年12月分)では日本のランキングは17位であることに対し、イラクは63位と格下です。
しかしアジア圏内では7番手に強い国で、侮れない相手です。
ただ、カタールで開かれる大会でイラク戦となると、万が一の不安が呼び起こされるかもしれません。
カタールで行われるイラク戦はあの悲劇を想起させる
サッカー日本代表にとってカタールで行われるイラク戦には苦い思い出があります。
それはドーハの悲劇です。
ドーハの悲劇とは、1994年開催のFIFA ワールドカップ・アメリカ大会への出場権をかけ日本はイラク戦に勝てばアメリカ大会への出場権を獲得できたのですが、試合終了間際にイラクに同点ゴールを許し、2-2の引き分けとなり、その結果として日本は韓国に勝ち点で並ばれ、得失点差で敗れ出場を逃してしまった出来事です。
今回の試合は、カタールのドーハで行われ、かつイラク戦ということから、多くのサッカーファンが気になるほど注目の対決となっています。
実際の試合結果を簡単に紹介
ベトナム戦では先発出場がなかった久保選手をイラク戦で森保監督は起用しました。
因縁のあるイラク戦が始まり、前半開始早々から日本はイラクに攻め込まれるシーンが目立ちました。何とかイラクの攻撃を防ごうとDF陣を中心に奮闘するも、前半5分にイラクのシュートをGK鈴木が防ぐも、ボールを弾いてしまい、こぼれ球をイラクに決められ痛恨の失点…。
悪い流れが日本代表を包み込むようになる中、前半が中盤に差し掛かると、日本は攻勢に出ます。
走り込んで伊東選手がクロスを入れて敵陣中央にボールを送り、浅野選手が頭で合わせるもゴールできず、久保選手がクロスを送って守田選手や遠藤選手が合わせるも、ゴールとはなりませんでした。
日本が攻め続ける展開が続くものの、決定打が生まれず前半のアディショナルタイムに突入しました。すると、イラクの選手が左サイドからドリブルでペナルティーエリア左に侵入し、日本のDF陣がいるペナルティーエリア中央へボールが送られると、他のイラクの選手に頭で合わせられ2点目の失点…。
日本は前半アディショナルタイム終了間際にコーナーキックのチャンスを得るも、得点に結びつかず前半を終えました。
後半に入りイラクは早くも選手を2人交代させ、日本の攻撃を抑えるための守備固めに動きました。
イラクから何としても点を取りたい日本は後半11分、伊東選手が左サイドからボールを浅野選手に送り、浅野選手シュートを放とうとする際に、後ろからやってきたイラクの選手に倒されペナルティーエリア内でのファウルということで日本はPKを獲得。
しかし、VARで検証した結果、イラクのファウルは取り消され、日本のPKはなくなってしまったのです。
日本はイラクに追いつく絶好のチャンスでしたが、イラクに流れを作らせないためか森保監督は後半16分に浅野選手と久保選手をベンチに下げ、代わりに上田選手と堂安選手をコート上に送りこみました。それでも日本はゴールを生み出す決定機を作れず、後半29分に伊東選手と守田選手を交代させ、代わりに旗手選手と前田選手を送りこみました。日本の執念が実を結んだのか、後半アディショナルタイム中のコーナーキックから旗手選手がクロスを上げ、遠藤選手が頭で合わせゴール。
日本は土壇場で1点を返すのが精いっぱいで無情にも試合終了の笛がなってしまいました。
日本は1-2でイラクに敗れ、「ドーハの悲劇」が繰り返されるような敗戦となってしまい、後味の悪い結果となってしまったのです。
選手を悩ます第三の敵!?中東の笛とは
日本とイラクの試合で注目されたのが主審と副審が共にサウジアラビア人が務めたことにあります。それが影響したのか不明ですが、SNS上では中東の笛によって日本に不利な判定が多かったという意見が多かったようです。中東の笛とはサッカーの試合で審判が暗黙の了解の中で中東地域の国をひそかに応援する形で、中東の国の選手に有利な判定を出すことです。今回の試合はそれが再び引き起こされた理不尽な試合だとの声がSNS上で散見されました。
確定的なことは言えませんが、仮に事実だとしたら選手を悩ます大きな問題だと言わざるを得ません。
まとめ
日本はイラクに1-2で敗戦しました。
因縁のある相手とは言え、FIFAランキングで格下のイラクに敗北したことで、グループリーグ突破のためには次の試合は勝利が絶対条件です。イラク戦でなぜ失点してしまったのか、できるだけ早く検証し、次の試合へつなげられるようにすることで、活路は開かれることでしょう。