2019/2/1に日本vsカタールのサッカー決勝トーナメント決勝が行われました。
これに勝てば日本は2年ぶりのアジア王者へ返り咲きでき、FIFAランキングも上昇します。イラン戦を3-0で勝利した日本代表はその勢いに乗って決勝に臨むわけですが、その相手がなんとオーストラリアでも韓国でもなく、カタールと対戦することになったのです!これまでのデータを照らし合わせてみると、意外な対戦相手かもしれません。決勝のカタール戦はどのような試合運びとなったのでしょうか?
今回は試合内容の結果はもちろん、その他さまざまな視点から独自に分析します。
これまでのカタールとの対戦成績と相手のFIFAランキング
日本vsカタールの国際Aマッチ試合における対戦成績は2勝2敗4分と互角で、決勝であたる対戦相手としては申し分ないです。
FIFAランキング(2018年12月分)では93位と日本よりは格下の相手となっていますが、カタールは予選リーグで総合10得点を挙げ、しかも予選リーグやこれまでの決勝トーナメントで得点を許していないほどかなり勢いがある国なのです。『格下』だと思って相手をすると大火傷してしまうかもしれないのです。
実際の試合結果を簡単に紹介
日本のフォーメーションは変わりませんが、遠藤に代わり、ウズベキスタン戦でゴールを決めた塩谷が加入し、森保ジャパンで初めて『海外組』で挑む試合となります。試合が始まると、日本は積極的に序盤から攻勢に出ます。日本は相手のファウルを利用してフリーキックのチャンスを得ると、素早くリスタートして相手陣内に切り込みゴールを狙いますが、ゴール枠左に外れてしまいます。その後CKを得るも競り際に相手によってはじかれてしまいます。
カタールも負けずと攻め、日本のファウルによってフリーキックのチャンスを得ますが、日本の守備陣の活躍で敵のチャンス玉を外へ追いやりました。しかし前半12分、左サイドから敵FWのアフィフがクロスを出しアリにボールを供給するとボールを背にした状態でトラップし、自らボールを浮かせて右足でオーバーヘッドキックし、それがゴール右隅に吸い込まれていきカタールに先制点を許してしまいます。カタールの先制点により敵は自陣を中心にボール回しを行い、大迫や南野などがボールを取りにくることを狙いスタミナを消費させる作戦でしばらく消極的な展開が続きました。
前半20分にアフィフを柴崎が後ろから倒して、イエローカードを受けました。
アフィフはしばらく動けずプレーは続き原口が左サイドを突破してゴールを狙うも敵に阻まれてしまいます。アフィフは動けず、試合は一時中断します。いったんアフィフはピッチの外にでました。すぐにアフィフはピッチ上に戻り試合は再開しました。
日本は攻勢を仕掛けるもなかなかゴールに結びつきません。
それどころか、前半27分に日本の守備陣のわずかな隙をついてアフィフからボールを受けたハティムが鋭いミドルシュートでゴール左へもっていき追加点を許してしまいました…。それ以降日本代表の意地なのか日本の怒涛の攻勢が目立ちました。ただ、相手のファウルによるフリーキックのチャンスがあってもうまく味方と合わなかったり、CKのチャンスがあっても相手にクリアされて思うようにいかなかったり、あと少しのところでゴールが可能だったのに幾度となくチャンスがあっても終盤はモノにできませんでした。そのまま前半を0-2で終えました。
後半になると序盤、日本は審判に見放されたプレーが続きました。
前半終盤と変わらず怒涛の攻めをみせますが、相手に阻まれ得点に至りませんでした。これが延々と続くかと思いきや、後半24分にようやく塩谷がペナルティーエリア手前から縦パスを入れると、大迫が反応し、南野へ渡す形で右足のチップキックでゴール左に決めてようやく得点に結び付きました。日本の得点に危機感を抱いたカタール陣は攻勢を強めます。でも後半は審判泣かせと言ってよいほど日本にとっては不利な状況があり、後半37分にペナルティーエリア内でセットプレーの際に吉田にハンドがあったかどうかVAR判定があり、結果的に吉田のハンドと認め、カタールにPKが与えられました。追加点を防ぎたい日本でしたが、カタールに決められてしまい得点差が2点に広がりました。
日本は交代枠を使って対処するも万事休す…。試合は終わってしまい1-3で敗れてしまいました。
敗因はいったいなんだったのか?
多くの専門家の意見と同じになる場合もありますが、独自の視点でお伝えしたいと思います。
試合を振り返るとボール支配率は日本の方が上だったにも関わらず、そのほかの要素(パス成功率やトータルシュート数)でも上回ったわけですが、結果的に敗戦しました。後半序盤の審判の日本に対する判定もありますが、4-2-3-1のフォーメーションを一貫したことが吉と出たか凶と出たか、また選手との深い連携や相性の把握も必要だったと思います。
一番大きいのは前半で2失点してしまったことで、精神的に追いつける範疇がきつかったこともあります。最悪2-2に持ち込めれば延長戦とPKになるので、可能性はありました。
結果的に日本はアジア王者に返り咲けませんでした。しかし、この敗戦をきっかけに新たな取り組みを行い、ヨーロッパのチームに通用し凌駕するより進化したサッカーを目指してほしいと思います。