準々決勝なのに事実上の決勝戦?イラン戦を分析

2024/2/3にサッカーアジアカップ日本vsイラン戦がカタールのドーハにあるエデュケーション・シティ・スタジアムで行われました。
日本はバーレーン戦に勝利し、ベスト4に駒を進めるためにイランと対戦します。

イランは強敵ですが、勝たなければアジアカップ王者の奪還は実現できません。たとえ強敵だとしても、日本代表はイラク戦のように先制点を取られなければ十分に勝機はあるでしょう。果たして日本代表はイランに勝つことができたのか、さまざまな視点から独自に分析したものをお届けします。

イランの実力は本物か?前回対戦時の因縁がある相手

アジアカップのグループリーグでイランは、香港・パレスチナ・UAEにそれぞれに勝利し3連勝を飾り、
グループリーグ1位で通過しました。FIFAランキングは21位(202312月時点)で、日本に次ぐアジア2位の地位にいます。ベスト16で戦ったシリア戦では延長戦で決着がつかず、PKでようやく勝利したものの、グループリーグ1位で通過しただけあって、実力は侮れません。

ただ、2019年大会の準決勝イラン戦では日本はイランに3-0で勝利しましたが、後半アディショナルタイム中イランのFWアズムンが判定を巡って激高し、間に入った柴崎の顔面を掴む暴挙に出たことで、乱闘騒ぎに発展してしまいました。

今回、そのアズムンの出場が濃厚で、日本代表との因縁が再発する恐れがあり、試合の行方によってはイエローカードやレッドカードが荒れ狂うように飛び出るような展開が予想されます。そして、一発勝負の決勝トーナメントでは何が起こるかわかりません。

実際の試合結果を簡単に紹介

決勝トーナメントのバーレーン戦を終えて先発は3名変更しました。

前半が始まると久保選手や伊藤選手が前線にクロスを送ったりロングパスを送ったりなどを行い、日本が主導権を握るかたちで敵陣のゴールを狙い攻勢に出る展開となりました。

前半19分に高い位置でのボールを奪取して敵陣のペナルティーエリア手前で中央にいた堂安が左足でシュートを放つも、。相手に当たって枠を外れてしまいゴールならず…。

そして前半27分、左サイドから守田選手が中央にいた上田選手にパスをして、相手が迫ってきたため上田選手が守田選手にリターンパスを出して守田選手が複数の相手をドリブルで振り切って敵陣のペナルティーエリア中央に持ち込み、右足でシュートを打ち、相手GKの右足に当たるもボールはそのままゴールに吸い込まれ、日本が先制点を挙げました。ただ、前半が終盤に差し掛かるとイランが攻勢に出て、日本ゴールを脅かしますが、イランの得点には結びつきませんでした。

前半が終了し日本は1-0で折り返します。

後半になるとイランは日本ゴールを脅かす機会が増えていきます。後半4分に板倉選手と入れ替わるような動きでイランのFWアズムンがシュートを放つも、GK鈴木選手のセーブによって失点を回避しました。

日本も負けずに攻勢に出て久保選手を起点に上田選手が合わせるも相手ゴールのクロスバー上にボールが飛んでいき、守田選手からパスを受けて久保選手がシュートを放つも枠の外で追加の1点が遠い展開が続きました。

後半10分、アズムンからの縦パスが入りGK鈴木選手がボールを取りに行くも、右足でゴールを決められ同点となってしまったのです。後半18分、ロングボールに反応したアズムンが日本の守備陣を交わしてゴール左隅へ決められ日本は逆転されてしまいましたが、VARで検証した結果オフサイドとなり得点は取り消されました。

イランに攻め込まれる展開が見受けられるようになった日本は、後半22分に久保選手と前田選手を下げて、南野選手と三苫選手を投入しました。それでも後半が中盤に差し掛かってもイランの攻勢は衰えることなく、日本ゴールに立て続けに襲い掛かる展開が続くかたちに…。徐々に日本も攻勢に出る場面が目立ち、イランゴールに襲い掛かるも得点には結びつきませんでした。

両者一歩も譲らず、後半終了間際のアディショナルタイム中に事件は起こりました。

イランは日本のペナルティーエリア内にボールを送り、板倉選手と冨安選手がクリアしようするも、ボールがこぼれてしまい、隙を逃さずイランの選手が詰め寄ってこぼれたボールをシュートしようとした際に、板倉選手がボールをクリアしようとして出した足がイランの選手を倒してしまったことで、結果的にPKを献上してしまったのです。

そしてイランにPKを決められ逆転されました。

日本は最後まで足掻くも得点できず、後半アディショナルが終了し日本は逆転負けを喫したのです。試合が終了し、日本は1-2でイランに敗れ決勝トーナメントから姿を消すかっこうとなりました。

日本のアジアカップ敗戦

日本はイランに1-2で敗戦しました。

SNS上では板倉選手の動きが悪かったとか、中国人の主審が日本に不利な判定を出しまくったなど、日本が敗戦してしまった原因を探る動きが活発となってします。また、伊東選手が別件で日本代表から離れてしまったことで、右サイドに穴が開いてしまったことによる不満も見受けられました。

日本は3大会ぶりのアジアカップの頂点に返り咲くために尽力しましたが、イラン戦の敗戦についてしっかりと分析して改善点を見いだすことで、ワールドカップ予選で活かせるかもしれません。