2017年6月13日、最終予選として日本代表はイラク代表と引き分け以上ならワールドカップ出場リーチという状況です。
スタメンはゴールキーパーが川島永嗣、DFラインは右サイドバックに酒井宏樹、中央に吉田麻也・昌子源、左に長友佑都です。中盤はボランチに井手口陽介、遠藤航、中盤気味のイチに原口元気、久保裕也と本田圭佑が左右に開き、1トップに大迫勇也です。今までは高い位置で左に原口、右に久保というフォーメーションでしたが、今回中盤の守備は2人ということもあって、少し変則的です。原口が2列目の中央、久保が左に移り、右のアタッカーに本田が入るというちょっと違ったフォーメーションでした。
序盤から試合が動き、日本がイラクのゴール前でガツガツ攻めて、エリア内で原口がシュートしますが、結果的にコーナーキックへ。キッカーの本田がニアへボールを蹴ると、大迫がヘッドで合わせて、見事に枠内におさまり、日本が先制します。後半もイラクは攻守において積極的で、日本も悪くない形でパスを合わせていく場面も見られましたが、決定的なシーンはなし。時間が経過するとともに、このまま1点を何とか守ってくれると思いきや、イラクの選手がドリブルでエリア内に入ろうとします。日本も身体を張って阻止しますが、ボールは自陣のゴールエリアに向かって転がり、川島はボールをキャッチできませんでした。跳ね返ったボールが相手チームの選手のところに行ってしまい、シュートを決められてしまいます。逃げ切り体勢に入ろうかというところで思い掛けない失点で、クリアする時間もあっただけに、もったいない失点でした。井手口から今野、原口から倉田と、すでに選手交代カードは2枚使っていて、この失点で酒井宏樹が負傷交代することになります。日本は勝ち越しを狙いにいきますが、選手交代カードを使い切ったことで攻撃も限られ、タイムアップします。
攻撃に関しては、ポジション変更がしっくりこなかったのか、あまり機能しているようには見えなかったです。とくに左のポジションに入った久保は、ただポジションにいるだけという感じで、相手に脅威を与える存在にはなれませんでした。逆にイラクのほうは良い攻め方で、フリーなポジションにて待っている選手にパスを出し、日本にボールを奪わせません。試合前は日本が勝ると思っていましたが、ゲームセット後は引き分けで終えられて良かったというのが率直な感想です。