森保監督の采配が的中!?ウズベキスタン戦で勝利した要因を独自分析

2019/1/17に日本vsウズベキスタンのサッカーアジアカップグループリーグ第3戦が行われました。

オマーン戦で勝利した日本代表は決勝トーナメントで1位通過か2位通過を賭けてウズベキスタン戦に望みます。1位通過すると、ほかのグループリーグ2位通過国と戦うことになりますので、多少は有利です。ウズベキスタン戦はどのような試合運びとなったのでしょうか?

今回は試合内容の結果はもちろん、その他さまざまな視点から独自に分析します。

これまでのウズベキスタンとの対戦成績と相手のFIFAランキング

日本vsウズベキスタンの国際Aマッチ試合における対戦成績は6勝1敗3分と対戦相手としての相性は良い方です。最新FIFAランキングでは95位と過去の2戦同様に日本よりは格下の相手となっています。これまで日本は格下相手にわずか1点差と苦しい戦いが続いています。格下相手に1点でも先制されてしまうと敗戦のリスクがあります。

実際の試合結果を簡単に紹介

2戦目のオマーン戦とは違い、2戦目で先発していた北川を除きすべて人員を入れ替えてきました。控えメンバーとまでは言いませんが、練習して連携も取れているはずなのに、前半は調子が上がらず持ち前の積極的な攻めが序盤見られませんでした。前半20分あたりでようやく、乾がファウルを受けながらもカウンターで左にいた武藤へパスして、武藤は北川へクロスを送るもうまく合わず、乾がこぼれ球を拾って右足ボレーで狙ってシュートするも、敵GKのファインセーブに阻まれゴールならず…。日本は前半37分あたりでDF三浦が処理を誤り、敵にシュートされるもこの時はゴールにはならなかったが、前半40分に敵の連携を崩せずゴールされて失点してしまいました。

このまま前半が終わるかと思いきや、運命の瞬間がやってきました。

前半43分に室屋が右サイドを突破して精度の高いクロスを武藤に送り、武藤が頭で合わせてゴール!これが同点弾となり、前半を終えます。

このまま同点で試合が終わると得失点差からウズベキスタンが1位通過となってしまい、若干不利な対戦を強いられてしまう日本は後半、点を取りに行くために先ほど同点弾を演出した敵の右サイドを切り崩す作戦を中心に攻めていきます。そして後半13分に右サイドから室屋がクロスを入れ、敵のDFにはじかれたところのこぼれ球を塩谷が左足でダイレクトシュートしてゴール右隅に決まり、1点リードします。これで後がなくなったウズベキスタンは3枚の交代枠カードを適度に使い、セットプレーやクロスを多用しながら日本ゴールを脅かしにきます。

後半41分に危機が訪れます。

ボールを持ったDFダブロンベク・ハシモフが右足で強烈なミドルシュートを放ちましたが、シュミットがなんと右手1本で弾き出すファインセーブを見せ、『引き分け危機』から救いました。これを耐えたことで、試合が終了し、日本は2-1でウズベキスタンを下しました。

それと同時に日本はグループリーグでトップ通過を果たしました。日本はグループリーグEの2位の国と戦うことに決まりました。

森保監督のほぼ『全とっかえ』采配が功を奏した試合だった?

初戦のトルクメニスタン戦、2戦目のオマーン戦とは違い、全発をほぼすべて入れ替えて第3戦に臨みました。

先発の北川は第2戦でそのままですが、私は事実上の『全とっかえ』を思い切って断行した森保監督の采配だと思います。初戦と2戦目で思ったような得点につながらず、守備連携にも問題があるようであれば流れを変えるためにそれを行ったのだと推定できます。ロシアワールドカップでは西野監督が流れを変えるために先発入れ替えを行ったことと似ていますね。それに初戦と2戦目で疲労が溜まっている選手を軽減させるための策であるともものによっては考えられます。

また活躍したい選手の芽を見出すための第3戦でもあるので、ある意味この采配は失敗したわけではありません。

今後の試合に向けて必要とされること

決勝トーナメントになると、1回でも負けたらそこで試合終了です。どの選手の組み合わせがよいのか、また得点につながる要素はどれなのか、失点してしまう事柄はなんなのか、様々なことが浮かんでくると思います。森保監督は交代枠をあまり使用しないイメージがあるかと思いますが、それは本人にしか知らないので深くは追求できません。決勝トーナメントは先に1点を取りに行く姿勢で臨まないと勝ち進むことが難しくなるでしょう。

日本はグループリーグ第3戦でウズベキスタンを2-1で下し、グループリーグ1位で通過しました。グループリーグは不安と課題が残る結果になりましたが、それをはねのける力が森保ジャパンにはあると信じています。

また単純にFIFAランキングを信用せず、相手は自分たちと同等のレベルであることを再認識して決勝トーナメントでぶつかり合う意識が必要だと思います。なめてかかると大やけどしてしまうのが、アジアカップなのです。