アジア最終予選にして初めて、日本対サウジアラビアで目立った世代交代
先日、行われた日本対サウジアラビアのワールドカップ予選。
平均視聴率も21.8%と高く、多くの人の注目がうかがえる試合だった。
結果は、日本が2対1でサウジアラビアを下し、ワールドカップ出場が危ぶまれた状況から
グループリーグトップと勝ち点では並び、得失点差でわずかに二位へと這い上がってきた。
しかしながら、今回の試合で注目すべきことは試合の結果だけではない。
各紙、ハリルホジッチ監督が香川、岡崎、本田といった主要メンバーをスターティングメンバーから外して、若手主体のチームにしたことを紙面で取り上げた。
今まで日本代表を引っ張ってきた彼らも香川(27),岡崎(30),本田(30)と中堅からベテランといってもおかしくない世代になっている。
また、彼らはそれぞれドルトムント(ブンデスリーグ)、ミラン(セリエA)、
レスター(プレミアリーグ)で十分な出場機会に恵まれていない。
従来であれば、彼らをスターティングメンバーとして送り出したであろうが、
今回ハリルホジッチ監督自身にも結果が求められる中、若手選手の起用を決心した。
若い日本代表として、ハリルホジッチ監督は大迫、清武、原口、久保を先発に起用し、
彼らも起用に応えた。大迫は、1トップとしてボールを収め、清武が周囲を動かし、原口は推進力を持ったドリブルで相手ディフェンダーを翻弄していた。久保はクラブでの調子のよさをそのままに積極的にゴールを狙っていた。
賛否両論あるであろうが、筆者の意見としては、世代交代へ踏み切ったことは今後に向けてよい方向性となっていくだろう。ロシアワールドカップまで、今までの主力メンバーで戦っていくことは体力的にも懸念されるうえ、代表選手間で競争が起きないため、代表のレベルの低下を招いてしまうだろう。今後とも、積極的な世代交代を進めるとともに、どのようなサッカーを目指すのかをきちんと明確にして、それに合う選手選考を期待したい。