2024/10/15にFIFAワールドカップアジア最終予選、日本vsオーストラリア戦が埼玉スタジアム2002で行われました。
日本代表はアウェーでの戦いが続いたので、久々にホームで開催となります。
オーストラリア代表は日本と同じ組で、前回戦ったサウジアラビアと同様に簡単に勝てる相手ではありません。
今回の試合展開について独自に解説した内容でお届けします。
過去の対戦成績でオーストラリア代表は強敵!?しかし直近では…
2024年9月時点でFIFAランキングは日本が16位でオーストラリアが25位です。
これまでの対戦成績(国際Aマッチ)からすると日本の11勝9分7敗と数字の上では勝ち越していますが、一方で拮抗している成績ともみて取れます。
ゆえに侮れない相手であることに変わりはありません。
ただ直近5試合では、日本が4勝1分で現在3連勝中と優位に立っています。
しかも、2009年6月に行われた南アフリカW杯アジア最終予選で、日本はそこから15年間オーストラリアに負けておらず、そういった見方では相性の良い相手といえます。
ただFIFAランキングで大差がないため、ゲーム展開によっては勝敗の行方が分からなくなる可能性がある相手です。
意外なゲーム展開となった試合内容について
先発メンバーは体調不良を訴えた主将の遠藤選手に代わり、田中選手が入る形となり、フォーメーションはサウジアラビア戦と変わらず3-4-2-1で、メンバーもほぼ同じとなりました。
前半が始まると、日本は積極的にオーストラリアからゴールを奪うために攻め立てます。
前半5分に、敵陣PA右側から久保選手が敵陣PA中央ボールを送り、それを受けた田中選手がフェイントから久保へループパスを出し、久保選手は至近距離から左足でシュートを打つも、右外のサイドネットを直撃し、ゴールならず…。
日本代表は決定機を逃してしまったかっこうです。
今度はオーストラリア代表が日本ゴールを脅かします。
前半7分に、自陣右サイドのFKからオーストラリア選手が左足でクロスを入れ、自陣PA手前中央でパスが供給されシュートを打つが、ゴール右に外れました。
今度は日本代表が前半15分にCKから、キッカーを務める久保選手が左足でクロスを供給し、フリーの堂安選手が左足で合わせるも、相手GKに止められゴールならず…。
前半22分にも右サイドを駆け上がった久保選手が味方のパスを受け敵陣PA右側に抜け出すも、カバーに入った相手DFによって阻まれてしまいます。
前半中盤や終盤にかけて、何度かチャンスを作りオーストラリアゴールに襲い掛かりますが、相手DFの奮闘や味方同士でうまく合わせられず、得点が得られない状況が続きました。
たくさん得点のチャンスを作る日本代表ですが、なかなか得点に結びつきません。
前半アディショナルタイムを消化してもお互いに得点はなく、前半が終了して0-0で折り返します。
後半に入り、日本代表は序盤からオーストラリアゴールを脅かします。
後半も前半同様に一進一退の攻防が続く展開となります。
後半11分には久保選手が敵陣右サイドから左足でクロスを供給し、南野選手が頭で合わせるも、ゴール左に外れてしまい、なかなか1点が入りません。
直後の後半12分、オーストラリア代表に攻めこまれ、日本代表のDF陣が慌てて自陣へ戻るも、オーストラリア選手へのクロスボールをクリアしようとした谷口選手の右足に当たって味方ゴールへボールが吸い込まれる形となりオウンゴール…。
日本代表は思いもよらない形で失点してしまいました。
日本代表はアジア最終予選で初めて追う展開となった状況です。
ホームで負けられない日本代表は、後半17分に堂安選手に代わり伊東選手を投入しました。
中盤になって伊東選手を起点としてチャンスを作るも、なかなかゴールが生まれません。
森保監督はさらに久保選手と南野選手を変え、中村選手と鎌田選手を入れるカードを2枚切って勝負に出ました。
すると、オーストラリアも交代枠を使い、1点差を守りきるための対策を取ってきました。
それでも後半30分に、味方からパスをもらった中村選手がキレのあるドリブルで敵陣左サイドを駆け抜けて、ゴールエリア左脇から縦にいき、左足で低いクロスを上田選手へ送ると、相手選手の右足に当たってゴールネットを揺らし、相手のオウンゴールで同点としました。
相手選手のクリアミスで日本代表は、相手のオウンゴールで同点としたのです。
想いもよらない形で追いつかれたオーストラリア代表は後半終盤になると疲れが見え始め、思ったような動きができず、日本に攻められ続けます。
追加点が欲しい日本代表は後半アディショナルに入っても攻め続けましたが、堅い守りのオーストラリアDF陣を崩せず追加得点が得られないまま、試合は終了しました。
結果としては、お互いにオウンゴールで1点を献上する形の引き分けで終わるという、あまり例のない試合となりました。
ベストコンディションではなかった!?日本代表が敗北を免れたポイントとは
結論から言えば、中村選手のドリブル突破で相手選手のクリアミスを誘い、オウンゴールという形で得点できたことで日本代表は敗北を免れました。
ただ、オーストラリア代表のコンディションはベストとはいえず、事故渋滞に巻き込まれ埼玉スタジアム2002に到着したのが、試合開始まで約50分という状況でした。
本来なら2時間以上前に会場入りしてウォームアップの時間を設けてコンディションを整える必要があったのですが、AFCは試合開始時間の繰り下げを認めず、予定通りの時間に試合することを求めたのです。
裏を返せば日本代表には得点できる要素もしくはチャンスが多くあったわけですが、今回はうまく機能せず、得点に結びつかなかったことを考えると、次戦に向けての課題が浮き彫りとなったといえるでしょう。
まとめ
日本はオーストラリア代表に1-1の引き分けで終わりました。
お互いにオウンゴールで得点するというあまり例のない試合結果でした。
今回の試合で日本代表に課題が見えた部分もあり、課題をクリアしたうえで、次戦で勝利していち早くワールドカップ本戦への出場を決めることが望まれます。